2011年6月29日水曜日

夏期限定トロピカルパフェ事件

「夏期限定トロピカルパフェ事件」 米澤穂信 創元推理文庫

小説を読みふけっている場合じゃない、フランス語の勉強か、プログラムをやってなさいという叱責もありそうですが…。

出かけたついでに電車の中で読み始め、帰りの電車の中では読み終わってました。
つまり、なかなか面白かったです。

小市民シリーズの2作目になるのですが、1作目の「春期限定いちごタルト事件」は紹介しませんでした。
それには理由があって、小説の設定などがなかなか青臭さ満点で、素直に面白いと言えないのです。

主人公は、高校生で、人より知恵働きができるのをどうしてもひけらかしたくなる性向があり、それを隠して小市民として生きたがっています。
ヒロインは同級生。同じく復讐に燃える性向を抑えて小市民として生きるために、主人公とお互いに監視し合い、時には相手を隠れ蓑に使っています。

と、まあ、小市民を目指す時点で小市民たりえないよね、とか突っ込みどころ満載な上に、青臭さが漂ってくる設定に1作目はちょっと鼻白んでいたのも事実です。
ライトノベル?にありがちな、主人公たちのちょっとズレた、世界に対して真摯さが感じられない雰囲気も好みではなかったのですが…。

この2作目も同じようなテイストで始まりつつ、事態は急展開します。
傍から見たら付き合ってるようにしか見えないこの二人の関係に大きな変化が訪れるところで、2作目は終わってしまいました。

続き!

ということで、現在「秋期限定栗きんとん事件」を読んでいるわけです。

自分としては作者の作品に対する真摯さという面で非常に評価しているので、この二人の関係を真摯に描ききってくれれば、なかなか青春巨編になるのでは?と期待を膨らませています。

プログラム?
慌てない、慌てない。

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