2011年9月19日月曜日

PBP参戦記 etape7

etape7 カルエクス~ブレスト(92.9km) トータル:618km



お腹も満たして、さあリスタートと思ったらお腹に異変です。
異変と言っても単にトイレに行きたくなっただけですが(笑
岩本さんやinaさんには先に行ってもらうことにして、トイレに駆け込みました。

ちょっとシモな話になったので、ついでにあまり知られざるPBPの話をば。


写真のような感じで、道沿いはずっとちょっとした土手になっていて、その向こうに農地が広がっています。

たまにこの土手の切れ目があって、農地に入れるようになっているのですが、 そこに自転車が倒して置いてある場合があります。

その場合はつまり「使用中」ということのようです。




休むなら自転車も持って入って休めばいいのに…なんて思ってたのですが、トイレ中に入って来られては困るということだったようです。

約80kmくらい、3~4時間で次のPCに辿り着けるのだから、我慢できないものかね?とも思いましたが、これが結構頻繁に出くわす光景でした。
中には、腰にぶら下げるペットボトルホルダに、 トイレットペーパーを入れて走ってる人なんかもいました。
軽いカルチャーショックを受けたのは言うまでもありません。
自分はこの大自然のトイレは使用しませんでしたが(笑

話が横道に逸れました。

まだ暗いうちにPCを出ます。
この区間にはPBP最大の山が控えているので、マイペースを心がけて走ります。

登り始めた頃に夜が明けますが、霧が視界をさえぎります。
この頃になると、相当の台数の折り返した人たちが対向車線を走っています。

霧の向こう、ちょっと高い位置にライトの明かりが見え、霧から自転車の一団が姿を現してすれ違う…そんなことをずっと繰り返します。
それほどの斜度ではありませんが、ずっと上り坂。
暑くなってこの区間でウィンドブレーカーを脱ぎ、サドルバッグにしまいました。

霧と時折ぱらつく小雨がジャージをしっとりと濡らします。



長い登りをクリアすると、今度は豪快な下りが待っていました。

霧も少し薄くなります。









下り切ってからしばらく走っていると、ウワンさん発見。
ちょっとお話ししますが、スポークが折れたりして大変だったようです。
どちらもマイペースを維持したいため、それ以上はご一緒せず、自分が先行しました。



そして、小雨のパラつく中、ついに折り返しのブレストに到着。

ブレストは、港湾に面して要塞がある軍港都市です。


コントロールは海軍基地とのことでした。





コントロールへの登り口は城壁になっていて見ごたえがありましたが、写真を撮るのを失念してしまいました。残念…。

ブレストの要塞を整備したのは、ルイ16世。日本ではフランス革命を起こしてしまった国王としてしか名前が知られておらず、惰弱なイメージの人物です。
が、啓蒙的な思想の持ち主だったうえに技術に明るく、特にイギリスに押されっぱなしの海軍のてこ入れをするなど、君主としての力量もなかなかのものだったようです。


ブレストはPBPのコース上ではかなり大きな都市で、久しぶりに信号なども現れました(笑

折り返しだと思うと自然脚も回りはじめます。
同じくコントロールへ向かう集団を抜かすと、
「アタックかい?」
とか言われたりして、みな一様に気分が高揚していたようです。





というのも、ブルベでは600kmまでは制限時間が15km/hのアベレージで決められているのですが、600kmを越えると、後は12km/hに下がります。

600kmを越えると大幅に楽になるので、ここまで来れば、という思いは誰しも持っていたでしょう。


コントロールでの食事は相変わらずハムサンドイッチ。
自分でもよくも飽きないものです(笑










次の区間はここに来るまでにパスした長い登りを逆から登り返さないといけません。
この辺りでは気力も充実し、登りに対して不安も何もありませんでした。

(つづく)

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